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舞台挨拶
予告編
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イントロダクション

オリジナル脚本によるホラームービーである本作を手掛けたのは、『ミスミソウ』や『許された子どもたち』など十代の子どもたちの生きづらさとその中でのサバイバルを、時に鮮烈に時に痛切さをもって描いてきた俊英・内藤瑛亮監督。エンタメ性と社会性を両立し、煽情的なだけでなく現代日本の抱えた病理に食い込みながら描くその手法は国内外で高く評価されてきた。本作では、2011 年にインターネットの匿名掲示板で話題となった、ある新婚家族の出来事をモチーフとして、十代の女の子と新しく家族となる継母の関係を軸に、謎の少女と家族の壮絶な争いを描いている。
ジャンルを問わず多彩な役柄で観客を魅了してきた実力派俳優・佐津川愛美が主演を果たし、無邪気な悪意に満ちた少女ちーちゃんに立ち向かう主人公・萩乃を繊細かつ力強く演じきっている。
そして“毒娘”ちーちゃんのキャラクターデザインを担当したのは、「悪の華」「血の轍」など思春期に芽生える少年少女の暗部を徹底的に描き出すことで知られるカリスマ漫画家・押見修造。内藤監督の世界観に共鳴し、その特異な感性で描かれたキャラクターが、どう具現化されているのかも本作の見所となっている。
さらに、押見と内藤のコラボレーションはその世界観を押し広げ、押見によるオリジナルストーリーが展開する漫画「ちーちゃん」が週刊ヤングマガジンにて2024年より連載が決定。本作が映画とどのような関わりを見せるのか、こちらも目が離せない展開となっている。

あらすじ

夫と娘の萌花と3人で中古の一軒家に越してきた萩乃。
家庭に恵まれなかった彼女にとって、夢に見た幸せな家庭。
しかし、ある日外出中の萩乃に萌花の悲痛な声で助けを求める電話がかかってくる。
「ショートケーキとコーラ、買ってきて」
慌てて帰宅した萩乃が目にしたのは、
荒れ果てた我が家と洋服をずたずたに切り裂かれた萌花、
そして萌花に馬乗りになって大きな鋏を握りしめた見知らぬ少女の姿だった。
その少女の名前は<ちーちゃん>。
かつてこの家に暮らしていたが、ある事件を起こして町を去ったはずだった。
彼女の存在が、一見幸せに見えた萩乃たち家族が押し隠そうとしていた「毒」を暴き出し、
悪夢のような日々の幕開けを告げる・・・。

プロフィール

スタッフ

監督

内藤瑛亮

1982年12月27日生まれ、愛知県出身。映画美学校フィクションコース11期修了。特別支援学校(旧養護学校)に教員として勤務しながら、自主映画を制作。短篇『牛乳王子』(08)が国内外の映画祭で注目を集め『先生を流産させる会』(11)で長編映画デビュー。教員を退職後は『パズル』(14)や『ライチ☆光クラブ』(15)、『ミスミソウ』(17)など罪を犯した少年少女をテーマにした作品を多く手掛け、2020年には約8年振りとなる自主映画『許された子どもたち』を制作。実際に起こったいじめによる死亡事件に着想を得た衝撃的な内容とその真摯な作家性が高く評価された。
キャラクターデザイン

押見修造

1981年3月19日生まれ、群馬県出身。2003年、「スーパーフライ」(別冊少年マガジン)でデビュー。その後、ヤングマガジンにて「アバンギャルド夢子」、「デビルエクスタシー」などを発表。2008年に発表した「漂流ネットカフェ」(漫画アクション)が翌2009年にドラマ化。同年には「惡の華」(別冊少年マガジン)の連載を開始し、「マンガ大賞2012」にもノミネートされるなど高評価を受け、2019年には実写映画化もされ話題となる。その他、「スイートプールサイド」(14)、「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(18)が映画化、「ぼくは麻理のなか」(17)がドラマ化されるなど、著作の映像化が続いている。近年は「血の轍」(ビッグコミックスペリオール)、「おかえりアリス」(別冊少年マガジン)などを発表。そして、本作の前日譚にあたるオリジナルストーリーが展開する「ちーちゃん」が週刊ヤングマガジンにて2024年1月より連載開始される。

出演

佐津川愛美

1988年8月20日生まれ、静岡県出身。
14歳から芸能活動を開始し、2005年に『蝉しぐれ』で映画デビューし、同年、第48回ブルーリボン賞助演女優賞にノミネートされる。2007年には、映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で第50回同賞の助演女優賞と新人賞の2部門にノミネート。2022年には、前期放送予定のNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』に出演するなど、TVドラマ、映画、舞台と幅広く活動。近年の映画出演作に『ヒメアノ〜ル』(16)、『貞子vs伽椰子』(16)、『恋妻家宮本』(17)、『ユリゴコロ』(17)、『デイアンドナイト』(19)、『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』(19)、『タイトル、拒絶』(20)、『鳩の撃退法』(21)、『明け方の若者たち』(21)、『アナログ』(23)、『ゆとりですがなにか インターナショナル』(23)などがある。

植原星空

2006年5月27日生まれ、東京都出身。
9歳で芸能活動を始め、映画、ドラマ、CMなどで幅広く活動。
主な出演作にドラマ「せいせいするほど愛してる」(16)、「おんな城主直虎」(17)、「ハケン占い師アタル」(19)、「祈りのカルテ」(22)、映画『累』(17)、『糸』(20)などがある。

伊礼姫奈

2006年2月7日生まれ、群馬県出身。
4歳で女優活動を始め、TVドラマ、映画、CMと幅広く活動。2016年には、NHKの連続テレビ小説 「とと姉ちゃん」で、とと姉ちゃんの妹役としてレギュラー出演する。2023年には、1000名のオーディションを経て映画『18歳、つむぎます』の主演に抜擢され、映画初主演を務める。その他の出演映画として、『マイ・ブロークン・マリコ』(22)、『ちひろさん』(23)や主演映画『シンデレラガール』(23)、DMM TV『EVOL』(23)などがある。

竹財輝之助

1980年4月7日生まれ、熊本県出身。
2004年に『仮面ライダー剣』で俳優デビュー。TVドラマや映画のほかバラエティ番組にも出演し、雑誌「Gainer」「CanCam」「MISS」のモデルとしても活動。2018年に主演した深夜ドラマ「ポルノグラファー」は話題作となり、配信動画サービスFODの入会動機1位(当時)を獲得。主な映画出演作に『百万円と苦虫女』(08)、『蟹工船』(09)、『パレード』(10)、『大奥』(10)、『想いのこし』(14)、『脳内ポイズンベリー』(15)、『ママレード・ボーイ』(18)、『ハッピーメール』(18)、『劇場版ポルノグラファー〜プレイバック〜(21)、『映画刀剣乱舞-黎明』(23)などがある。